姿勢矯正士 井上拓也
正しさを押し付けてくる人がいます。どのように対処すればよろしいでしょうか。

学校教育では”正しい答え”を出せる人が成績が上がります
誰かが用意した答えを正確に導き出す事が出来る人が優秀な生徒であると評価されるので、あたかも”世の中には唯一絶対の正解がある”という思い込みを持ったまま大人になってしまう人も数多くいます
正か誤か、善か悪かといった二元論でジャッジをしてしまうのです
学校では”正しい”が評価され続けていたにも関わらず、社会では正義を振りかざす人は敬遠されます
その現実に直面した時、
自分が”正しい”と思っている事と違う事をしている人を批判せずにはいられなくなるのです
一見「自分は正しいんだ!なぜお前は私の思う正義に従わないんだ!」と、かなり自信がある人に見えるかもしれませんが、実は逆なのです
正しさを押し付けてくる人の特徴は圧倒的な自信のなさです
そして視野が狭くなっています
人は視野が狭くなると論理ではなく感情や解釈ばかりで物事を見ようとします
自分が理解できない価値観に出会い、不安や恐怖でいっぱいになっているので、まずは自分の心の平穏を得る事が最優先だと判断します
しかし、正しさを押し付けてくる人の心の平穏の得方は、自分のものさしを尺度に他人をジャッジする事なので、自分の心を落ち着かせようとすればする程他人を攻撃するという手段を取ろうとするのです
対処法としては、まともに関わらない事が一番でしょう
サラリーマン時代、私の同僚にもこのような人は大勢いましたが、まともな会話は成立しませんでした
相手の目的は、自分の正しさを思い知らせたいというよりは、自分の不安を払拭する手段としてあなたにマウントを取りたいという欲求です
それは圧倒的な劣等感、不安を感じさせる人が気に入らないという自身のなさから来るものです
自分とは違う相手の価値観から何かを学びたい、視野を広げて成長していきたいという気持ちが少しでもある人はマウントを取るといった稚拙な行為はしません
正しさを押し付けてくる人、マウントを取ってくる人は、自分の実力不足がバレることを何よりも恐れています
しかし、その劣等感を払拭する為の努力や行動は徹底的に怠ります
行動はしなくても、自分には何かの報酬が降ってきて当然だと思っているので、どれだけ人から良くしてもらったとしても、まだ足りないまだ足りないと要求をしてきます
相手がジャッジを振りかざしてきたのであれば、それには相手をしないというのが最良の策となります
構えば構う程、余計に相手を喜ばせるだけです
これでは相手の思う壺です
決して相手とは相撲は取らない、土俵に上がらないと決めておく
相撲を取りたいのなら独り相撲を取らせてあげる事
全て不戦勝を与えてあげるのです
土俵に上がってこない人には勝つことが出来ません
勝つ事ができない相手は面白くないので、自然とあなたと関わる事を向こうからしなくなってくるでしょう
そして自分自身、”正しいかどうかより幸せを感じる方を選ぼう”と心に決めておく事が重要です
つまりこちら自身も相手をジャッジしない、ジャッジの目で見ないと決めておけば、その枠組みから外れた場所から相手を俯瞰視出来るようになるので、感情や解釈に踊らされる事を防げます
正しさの押しつけにはまともに相手をしない、マウントは全てスルーする
その結果、相手が何をどう思おうとそれは相手の課題です
そんな人からはむしろ嫌われていた方が気楽です
人間関係は自分で自由に選んでいいんです
あなたに無礼な態度を取ってくる人に対してまで敬意をもって接する必要は私はないと思います