姿勢矯正士 井上拓也
Q. 自律神経が乱れています。ストレスをなくすにはどうすればいいですか?

人がストレスを感じるメカニズムは、ストレスを感じさせるストレッサーによって脳が反応し起こります。
ストレッサーには4種類あり、生理的ストレッサー、物理的ストレッサー、社会的ストレッサー、精神的ストレッサーの4点です。
人がストレスを受けるとノルアドレナリンという神経伝達物質が分泌されます。
これは恐怖や攻撃にさらされた際に分泌し血圧を高め攻撃に備えようと働きます。
現代社会でいえばストレスを受けた時に主に分泌されるのがこのノルアドレナリンです。
理不尽なパワハラ、言葉の暴力、横柄傲慢な態度、マウント、見下し、DV等
現代社会はこのノルアドレナリンが分泌される機会がかなり多いのではないでしょうか。
ざっくり言うとノルアドレナリンは”不快のホルモン”(厳密にはホルモンではありません)と言ってもいいでしょう。
次にドーパミンという神経伝達物質があります。
これは人の欲求に関わる特徴があります。
例えば、志望校に合格する為に勉強をする、いつまでに体重を〇kgまで落とすようダイエットを頑張る等人の欲求や意欲等の動因に繋がるのがこのドーパミンです。
ドーパミンが最も分泌される瞬間は人に認められた時です。
承認欲求という言葉がトレンドとなった事がありますが、現代人はストレス過多であると同時に承認過多であるとも言えます。
会社のような組織において、全ての従業員が承認を要求するようになると、そこには他責志向が蔓延していきます。他責志向の最大の問題点は伝染する事です。何か問題が起きた時に常に自分以外の物にその問題の矛先を向けるような組織が出来上がってしまいます。
こうした環境下ではドーパミン的欲求が満たされる事がほぼありません。
その為「もっともっと」とドーパミンは暴走して分泌してしまう、またはその逆で学習性無力感からドーパミンが空っからになり一切の意欲を失ってしまったりします。
ドーパミンが関係するストレスは”快を得られないことによるストレス”といってもいいでしょう。
次回はセロトニンについて解説していきます