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  • 執筆者の写真姿勢矯正士 井上拓也

体重130㎏のいじめられっ子がボディビルダーになった話

更新日:2022年3月9日



私は整体師ですが、元はボディビルダーでした

そしてさらに前は体重130kgの肥満児でした

小6で体重90㎏、中2で130kg、体脂肪率は驚異の50%という体格でした

(身長は160cm)

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太っている、勉強が出来ない、スポーツも出来ない

口下手、気が弱い

これだけパズルのピースが揃っていると、いじめっ子軍団からは格好のターゲットにされます

毎日6人がかりで暴力、嫌がらせを受け続けひたすら耐え続ける中学時代を送りました

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「いつか誰かが気付いて助けに来てくれる」

「仮面ライダーしかり、水戸黄門しかり、スーパーヒーローが現れて悪党を蹴散らしてくれる」

痛快な勧善懲悪ストーリーが起きるはずだ

当時、中学生だった私は本気でそう思っていました

ところが待てど暮らせどそんなスーパーヒーローは現れません

それもそのはず教師も同級生も見て見ぬ振り

「いじめはありません」とクラス会、PTA会ではっきりと言われる始末

自分に火の粉がふりかかる、面倒ごとに巻き込まれるのはたまらないのです

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そんな時、たまたま書店で見かけた雑誌で始めてボディビルダーという存在を見つけました

(22年前に亡くなられた伝説のボディビルダー、マッスル北村氏)

よもや人間とも思えない、漫画から飛び出してきたかのような体に信じられない衝撃を受け、

同時に「こんな体になれたならいじめられずに済むに違いない」そう深く心に刻んだ事を覚えています

当時15歳

そこから人生の全てを変えるべくトレーニングを開始しました

状況を打開し好転させる為には

スーパーヒーローの登場に期待するのでなく、自分が行動して道を切り開くしかない

愚痴、不平不満、都合の良い期待からは何も生み出せないのです

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私の実家は最寄りのコンビニまで車で40分かかる超ド田舎

当然ジム等ありません

ネットもYOUTUBEもありません


漫画雑誌の裏にある怪しい広告会社に電話をして、ダンベルとベンチを通販で購入し、ボディビル雑誌を購入し、必死に知識を取り入れました

すると体は面白いように変わりました

栄養学、機能解剖学、サプリメント、学んだ理論にそって、後は根性でひたすら行動する

130㎏あった体重も、鍛えれば鍛える程変わっていき1年半で67㎏の減量に成功しました

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それだけ急激に痩せれば町内ではあらぬ噂が立ちます

田舎の噂話の拡散力はTwitterの比ではありません


妄想、憶測で次々に尾ひれはひれがくっついて広まります

「井上さんの家の長男はあんなに痩せて、ガンになったに違いない」

「書店で気持ち悪い雑誌を買っているらしい、おかしくなったんじゃないか」

「オリンピック選手でもないのにあんなに鍛えて、あんなことしても1銭の金にもならんのに」

22年前、当時は今のように筋トレに理解がある時代ではありません


スポーツもしていないのにただ鍛えている人は”変人扱い”されました

学校でプロテインを飲んだだけで

「まぁ、あいつはドーピングだから」

「また、あいつクスリやってるよ」

等と陰口を叩かれる、そんな時代でした

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ただ、変人扱いされるのは、体がそんなに出来ていない時だけでした

精神面で、中途半端に手に届きそうな距離にいると、「こいつはこけにしてもいいんだ」と思う人が現れます




そしてそういった人達に注目しているうちは、トレーニングに徹底出来ていないという事に気が付きました



自分で今の現状の自分を認め、ただひたすら高め続ける覚悟が出来ていないと、承認欲求に支配され雑音に気を取られやすくなります


元々いじめを克服する為に始めたボディビルでしたが、目標をもって一つの事に取り組んでいると、いじめや嫌がらせをするような人達はどうでもよくなっていました



そこに正義感を働かせる必要はなく、そこに向けるエネルギーをさらに自分を高める時間に当てた方がよっぽど建設的なのです

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治療家になった今もこのマインドは持ち続けています


お客様の問題を解決する為に、治療家は常に学び続けなければなりません


学び続ける以外の道はないはずなのに、宝くじやスーパーヒーローの登場に都合の良い期待をしてはいけない



ボディビルで身に付いたのは、誰に何を言われようともコツコツと積み上げ、自分を高める内発的な意志力です



意志力が私を変えてくれました

自分を救ってくれるスーパーヒーローは、他人でも環境でもなく、自分自身なんだと

 



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